夕学五十講 藤原和博「「つなげる力」で日本を開放せよ!」


夕学(せきがく)五十講という慶應丸の内シティキャンパス定例講演会で
杉並区立和田中学校・前校長でよのなか科を主宰されている藤原和博さんの話を聞いてきました。



テーマは「「つなげる力」で日本を開放せよ!」という事で、コミュニケーションに関する話でした。
「よのなか科」の紹介や簡単なワークをやりましたが、印象に残った話しとして

■コミュニケーションの劣化

現代においてコミュニケーションが劣化しているのは事実だがその原因の一つとして『正解主義』を上げてました。
今までの教育は正解しか教えない教育。しかし世の中何にでも正解があるわけではなく、正解がない問題の方が多いのが社会であり、そこで正解を探りながら考える「修正解」。
そしてその答えに納得をする『納得解』を考えなければならないとのこと。


この『納得解』というのは大きなキーワードだと思いました。
答えの出ない問いを考える中で自分や周りが納得する答えを探し出すこと、一緒に考える事がこれからは重要なのだと思いました。

■つなげる力

20世紀の教育は情報処理力(TIMSS型)を鍛え早く解くこと、例えるならジグゾーパズルを早く埋められる事を競ってきた。
しかしこれからの時代に必要とされるのは情報を編集する力『情報編集力(PISA型)』が必要になる。


そして藤原さんの話の中で印象的だったのは、現実を受け入れて、どう換えていいけばいいか考えている事。
超便利社会の話でも、「便利になっていく事は止められないこと」であるとか、
Q&Aの中で現役の教師の方が質問されていて「教師は情報処理力を教えるプロであってかまわない。ただ10人に1人くらいは情報編集力を教えられる人が出てくればいい」と言うような事をおっしゃっていた。


時代の流れを換える為に否定から入るのではなく、認めそこからどうすればいいかという考え方は、自分にはできていないことなので
話しを聞いていて自分の中で変えていきたいことだと思いました。


2時間近い話しでしたが、ホント印象的なセミナーでした。
ちなみに夕学五十講はまだまだ色々な方が話しをされますが、次に聞く予定でいる元ソフトボール女子日本代表監督の宇津木妙子さんの話しも楽しみです。


以下講演の中で紹介のあった本

つなげる力

つなげる力

カミシモ 神々が教える下々の成功のルール

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