「いちばんやさしいネットワークの本」の二種類の読み方

友人の五十嵐さんが発出版された「いちばんやさしいネットワークの本」を読み終えました。


この本の特徴として実際にやっている時に横において調べながら使う本ではなく、電車やカフェで読む本であり、『ネットワークを勉強する為の攻略本』というコンセプトの通り、勉強する為のコツが最初に書かれています。


特に印象的なのが引用の言葉

P32: ネットワークの全体像を理解する一番の近道は、ネットワークを実際に使いこなしているプロの頭の中にあるイメージや視点を、自分の頭の中に仕入れることなのです。

ネットワークという目に見えない世界を理解する上で重要なのは憶えることではなく、イメージできること。
そのワークとしてこの言葉の前に以下の事が書かれてました。

  • P29: 意図的に自分の頭の中のイメージを確認するクセをつけ、新しい知識を学ぶこと
  • P30: 頭の中をアウトプットしてみることで、「自分の認識ってこうだったのか」と新たな発見があるようです。

この様に単に詳しい技術が書かれた内容ではなく、どのようにネットワークを理解していくかが第一章で書かれています。


そしてこの本のもう一つの読み方。それは『教える側に立った時の考え方』です。
長くネットワーク技術者として経験した方はこの様な本を読んで学ぶ事はないかもしれませんが、上に書いたように教える側に立った時には「自分頭の中にあるイメージや視点を伝える」事が重要で、視点を「3つのメガネ」に例えたり、コンピューター間の通信を旅行に例えたり、自分たちが普段使っている言葉が専門用語でわかりにくい事など、教える人向けの攻略本でもあります。


なのでこれから春に向けて、ネットワークを勉強する人もネットワークを教えなければいけなくなる人も一度読んでみる事をオススメします。

いちばんやさしいネットワークの本 (技評SE選書)

いちばんやさしいネットワークの本 (技評SE選書)